【書評】週末田舎暮らし術 自然とのんびり付き合うためのアイデア101

空き家、シャッター通り、限界集落・・・人口が減っていく日本ではこうしたキーワードが社会問題としてひんぱんに取り上げられる。

しかし逆に見れば、安く住める家がある、安く借りられる店舗がある、田畑、野山が手が付けられずあまり余っている・・・という見方もできる。

実際はシャッター通りのオーナーは別に生活に困っていないから貸さないのだったり、田舎の田畑も不動産業者の仲介する物件としては滅多に出てこなかったりするので、簡単には「見方さえ変えればいいことだ」とは言えない現状がある。

それでも、運よく田舎の土地を手に入れられたら、やってみたいことややれることはたくさんある。

特に本気で就農するのではなく、遊び、キャンプファイアーの延長と思えば田舎の野山は天国だ。無限の可能性を秘めた遊び場だ。

本書はそんな遊び心で田舎と接したい読者が田舎の野山で何ができるかを存分に描き切ったものである。


 

DIYで組み立てられるピザ窯やウッドデッキ、露天風呂。野菜を中心に農作物の植え方、田舎で取れる素材を使って発酵させたり漬けたりして味わう手作り料理。

こうした夢のようなやりたいこと、やれることが101も書いてある。

 

田舎暮らしのスターターとしても最高のものと思えるが、農業を始めたいような方はまったくやったことのない方なら役立つが、こういう軽いタッチの本で学ぶのではなく、もっときちんとどこかで学ばれたほうがよさそうだ。

また田舎の風習や人付き合いの仕方なども書かれていないので、あくまで遊び感覚、レジャー感覚の延長ということをお忘れなく。